サイトアイコン お散歩パンダ.com

【山レポ】尾瀬沼~尾瀬ヶ原1泊2日 2日目 尾瀬沼→鳩待峠

一夜明けて2018年9月18日(火)、尾瀬沼ヒュッテの朝です。
1日目(大清水→尾瀬沼)からの続きです。
まだ読んでいない方は、1日目のレポートを読んでから戻ってきてくださいませ。

一応、もういちど地図貼っときますね。
昨日はピンクの道を歩いて、今日これから歩くのはオレンジの道です。
改めて見ると、ホント、まだ全然歩いてないなぁ…

山小屋の朝は早いですね。
6時前に目が覚めて、周辺を散歩しましたが、もうこの時間から次々に山男・山ガールたちが出発していきます。
そういえば、あんまり山女って言い方は聞きませんね。山ボーイもですけど。

私も6時30分に朝食をいただいて、早々に出発です。
今日は尾瀬ヶ原を縦断して鳩待峠へ、18kmの道程です。
険しい道はないはずですが、帰りも戸倉から東京への高速バスを予約してあって、鳩待峠を14:30に出るバスに乗らなければ間に合いませんから、そうそうゆっくりしていられませんね。
昨日ゆっくり休んだ分、今日は歩くぞ~

青空ものぞいていますが、燧ヶ岳は相変わらずです。
あの雲の中にあるはずなんですけどね
まずは尾瀬沼の北岸を、西の沼尻へと向かいます。

大江湿原は、今朝も静かです。

やがて、道は林の中の上り坂になります。
湖畔の水際を進むのだろうと想像していたのですが、水辺に出るところはほとんどありません。
昨日の雨で木道がまだ濡れているところもあるので、滑らないように気を遣いながら先を急ぎます。

少し進むと、鹿よけのゲートが現れました。
食害を防ぐために、大江湿原をぐるりとフェンスで囲んでいるんだとか。
しかも(シカだけに?)毎年秋に全部撤去して、雪解けの頃にまた設置しなおすんだって。
気の遠くなりそうな作業ですね
 
なかなかオソロシイ注意書き。
足を踏み外したとたんにバチン!とか来ないでしょうね。
「湿原保護のため、木道以外は歩かないでください」というのはよく見ますが、いやぁ、こちらの方が絶対効果が高そうですね。ウソでもいいから、他のところもこういう書き方をした方がいいかもしれませんね

昨日の三平峠越えと違って、木道の状態は悪くありませんが、ときどき桁が壊れて落ち込んでしまっているところがあります。気をつけて通りましょう。

沼尻までの道は、水際まで出られるところはありませんが、林越しに湖面を楽しみながら歩くことができてとても爽やかです。
でも、木道は結構な高さのあるところも多いので、踏み外したら大変。
黙々と、足元を見ながら進みます。

山小屋を出てから30分以上が経ちましたが、すれ違う人も、追い越す人も、追い越される人もまだ1人もいません。
静かなこの絶景を、まさに独り占めです

今さらですが、尾瀬沼って広いですね~
すぐ近くに広大な尾瀬ヶ原と、圧倒的な存在感の燧ヶ岳があるせいか、尾瀬沼の方は山間のほんの小さな水面のような誤った想像をしてしまっていたのですが、いやいや失礼いたしました

8時7分、沼尻平の、ナデッ窪登山道の分岐に到着。
本当は昨日、ここから燧ヶ岳に登るつもりだったんですけどね。
随分と楽をしてしまいました

燧ヶ岳は、相変わらず厚い雲の中です。
どこかで頂上をひと目でも見たいものですが。今日も無理かな~

このあたりには、池塘を巡る遊歩道が整備されています。
折角ですから、ちょっと寄り道していきましょう。
晴れれば、水面に山が映って絶景なんでしょうけどね~

池塘の向こうに見える沼尻休憩所からは、談笑している声が聞こえてきます。
でかい声だな~
こんなに離れているのに、よーく聞こえてますぞ

そういえば、今日、尾瀬沼ヒュッテを出て以来、人の声を聞くのは初めてですね。
何やら楽しそうですが、まだ疲れてもいませんし、人恋しいという訳でもありませんので、スルーして尾瀬ヶ原へ向かいます

しばらくは、尾瀬沼から流れ出す沼尻川に沿って進みます。
このあたりではまだほんの小さな流れですが、この川が尾瀬全域の水を集めて只見川になり、会津の山間を東へ西へと蛇行し、やがて大河・阿賀野川となって日本海へ注ぎます。

このあたりの水が海に届くまで、どれぐらいかかるのでしょうね。笹船でも作って確かめてみたくなりますが、川沿いにずっと道がある訳でもなし、途中にダムもあるし、とても付き合っていられませんな
どこぞのテレビ局さんででも、やってみてくれませんかね

尾瀬ヶ原は尾瀬沼の下流ですから、楽々ゆる~い下り坂だよねっ
と思ったら、結構な登りじゃないのよ、何ですかこれっ

…ウソですよん、地図見て最初からわかってたよん

途中の白砂峠への上り坂です。
白砂峠なんて名前ですけど、白砂なんてどこにあるんでしょうね。
石がごろごろ、ぬかるみの歩きづらい道です。

わざわざ川から離れて峠越えしなくても、川沿いに道をつければいいじゃないの、って文句の一つもつけたくなります。道を拓いた人の苦労も知らないで何言ってんだか

白砂峠まで、標高差は30mほど。
登ったと思ったら、すぐに下りです。
ぐらぐらと動く石も多いので、気をつけて進みます。

実際、なんでこっちに道をつけたんでしょうね。
地形図を見ても、そんな最短経路にこだわる場所には見えないのですが。
…って、さすがにしつこいのでやめますね

おっと。

確かに、いまにも倒れそうです。
気をつけて通り過ぎましょう。

白砂峠から先は、沼尻川とは少し離れて、川面から標高差40mほどの斜面に道がつけられています。
鬱蒼とした、じめじめと湿度の高い道です。
木道がつけられている区間もありますが、日が当たらないせいか、何となくぬるぬるして、かえって歩きづらい道です。

そのうえ、たびたび現れるぬかるみで靴裏の溝に泥が入り込んでしまい、ちょっと気を抜くと足元がずるっ、ときてヒヤヒヤします。
滑らないように滑らないように…と注意を払いつつ進みますが、だんだん慣れてきて気が緩んだところで、踏み出した足が思いっきり前滑りして

 すってーーーーーん!

と仰向けにひっくり返ってしまいました。

背中のザックがクッションになって怪我なく済みましたが、それでも一瞬、衝撃で息が止まりましたよ。ザックが無かったら頭を打っていましたね。いやぁ、マイッタ。

山の斜面にシカさん発見。
50mぐらい離れていましたが、警戒しているのでしょう、こちらが見えなくなるまで身じろぎ一つせずじっとこちらを見つめていました。

9時15分、沢にかかる橋をわたります。
橋の上も滑るんですよね。しかも傾いているし

そろりそろりと橋を渡って、安心して振り返って写真を撮って。
よし、行くぞ!と足を速めたら、1分も行かないところでツルッ!
「やっちまった~」と思ったときには時すでに遅し。
気がつけば木道の幅いっぱいに大の字で、ひっくり返って空を見上げている私。うーん、完っ全に油断してたなぁ

ふたたび背中のクッションに救われ、我ながら怪我がなくてなによりでした。
ザックは偉大なり。皆さんもお気を付けくださいね

手提げとか肩掛けカバンとか、びっくりするような軽装で尾瀬に来ている方も何人か見かけました。そりゃまぁ「何もなければ」軽装でも簡単に歩きとおせてしまうエリアではあるんですが、「何かあったら」アウトですよ。ホント、危ないですからやめましょうね。

燧ヶ岳から下りてくる見晴新道と合流。
最初にプランをたてたときは、この道を使うことも考えたのですが、調べてみると相当なぬかるみらしいですね。昨日みたいな雨のあとでは厳しかったでしょう。
まぁ結局登らなかったんだけど、結果オーライかな

10時6分、尾瀬ヶ原の東端、見晴地区に到着です。
見晴という地名ではありますが、裏山から集落に下りてきた感じで、まだ視界は開けません。

この見晴地区には山小屋が6軒、他にも休憩所や倉庫などが立ち並び、ちょっとした村落のようです。
どの建物も木造板張り、村内を巡るのは板敷きか土の道。今どきの日本にはどこにも無い、一種独特な雰囲気です。
当然、自動車など走っていません…と思ったら、トラクター(?)がエンジン音を響かせて横切っていきました。あれあれ、後ろの荷車に子供が乗ってるよ。宿泊客の子供が乗せてもらったのか、それとも子供のいる一家で経営している山小屋があるのかな。

家並みを抜けると、目の前に広々とした尾瀬ヶ原が。
「見晴」の名にふさわしい風景が広がります。

時間的にまだ余裕があるので、不思議な名前が気になる「ヨッピ吊り橋」に寄り道しましょう。
尾瀬ヶ原縦断ルートから外れて右に曲がります。

真っすぐ進めば三条の滝です。
往復3時間弱。立ち寄りたいところですが、バスの時間を考えるとちょっと厳しいですね。
後ろ髪をひかれつつ(って私短髪なんですけど)左の東電小屋方向に進みます。

まもなく下り坂になり、10時27分、只見川にかかる東電尾瀬橋を渡ります。
尾瀬沼・尾瀬ヶ原の全域から集められた水が、ここから日本海へと流れ出ていきます。

先ほどの沼尻川とは水量が違いますね。
この水が一気に流れ落ちる三条の滝、さぞや豪快なのでしょうね。
今回見られないのは何とも残念。是非また来なければ

10時37分、東電小屋前を通過。
看板の横に、歩荷(ぼっか)さんの背負子(しょいこ)が立てかけられていました。
これを背負って鳩待峠から歩いてくるんですよね。数十kgから、重いときには100kgを超えることもあるんだとか。

この先、何人かの歩荷さんとすれ違いましたが、ほんと、その姿には圧倒されますよね。
私たちが安心して尾瀬を歩き、山小屋を使えるのも、歩荷さんたちの日々の活躍があればこそです。もう、感謝しかありませんね

感謝といえば、尾瀬一帯に張り巡らされたこの木道というのも、整備に尽力されている方々がいらっしゃるからこそ、私たちは尾瀬を楽しむことができるのですよね。

昨日は傷んだ木道がしんどくて、つい愚痴を言ってしまいましたが、雨ざらしでしかも湿地の上に設置される木道は長くて10年ぐらいしかもたないのだそうです。
つまり、この広い尾瀬エリアに張りめぐらされた木道は、10年ごとに(いや、もっと短い期間かな)全て敷き換えられているということ。湿原の中で重機など使えるわけがないですから、全て人の手で一本ずつ撤去し、基礎を打ちなおして、改めて新しい路材を渡していく。実際に見たわけではありませんが、気の遠くなる作業ですよね。

真新しいこちらの木道には、2018年の焼印が押されています。
焼印がくっきりと見えるのは最近2~3年のもので、年数の経った焼印は擦れて判読しづらくなっているものも多いですが、よく見ると2009年、2010年といった印の押されたものもあります。このあたりはこの先数年で敷き換えられるのでしょう。
皆さんも次に尾瀬に行かれる際には、木道の焼印にも注目してください。

昨日行った尾瀬沼ビジターセンターに、木道がまだ整備されていなかった頃の写真が展示されていました。そこにはずぶずぶとひざ下まで埋まって悪戦苦闘するハイカーの姿が写っていました。当時は気軽に尾瀬に入ることはできなかったでしょうし、それでも入ってくる人たちに踏み荒らされて、湿原は酷いダメージを受けたことでしょう。

私はまだ行ったことがありませんが、尾瀬ヶ原の南側、山の上にはかつて天上の楽園と呼ばれながら徹底的に踏み荒らされたという「アヤメ平」があります。子供の頃(40年前ね)に読んだ本では「元の姿に戻すには50年、いや100年かかる」などと書かれていた記憶がありますが、行かれた方の動画レポートなどを見ると、まだ途上ではあるものの、だいぶ回復してきたようですね。

壊すのは簡単。復旧には何十年。
月並みですが、尾瀬を守るには、木道を大切にすることから。しっかり心がけていきたいですね。
今度は是非、アヤメ平にも行ってみよう

10時50分、ヨッピ川に架かるヨッピ吊り橋に到着です。

尾瀬保護財団のwebサイトによると、ヨッピはアイヌ語由来で「呼び」「別れ」「集まる」といった意味があるとも言われているのだとか。
この川をずっと下っていけば、7~8世紀頃に大和朝廷の北の最前線であった渟足柵がありますから、尾瀬にアイヌ語由来の地名が残るのも不思議ではないのかもしれませんね。

ゆらゆら揺れるヨッピ橋を渡ると、牛首方面と竜宮方面の分岐点です。
鳩待峠へは牛首方面が最短ルートですが、まだ時間に余裕がありますので、ちょっと名前が気になる「竜宮」に寄ってまいりましょう。

池塘に映る山の姿。
これで青空だったら、さぞ美しいでしょうね~

見渡す限り枯草が風に揺れるなか、どういう訳かポツン、ポツンと二本だけ高い木が。
白樺でしょうか。すっかり葉も落ちて寂しそうですが、隣同士、励まし合っているようにも見えますね。

木道の真ん中にベンチが設置されています。
人通りが多ければ、座っていると「通行の邪魔!」とか言われそうですが、今日は見てのとおり、周辺に人っ子ひとり見あたりません。
人気の尾瀬とはいえ、シーズンオフの平日なんてこんなもんですね。

尾瀬沼ヒュッテからここまで4時間歩き詰めで、さすがにくたびれてきました。遠慮なく休憩してまいりましょう

11時17分、尾瀬ヶ原の真ん中にある竜宮十字路に到着。
右手に見えるのは龍宮小屋です。尾瀬ヶ原の真ん中の山小屋で朝を迎えるってのもいいですね。今度はここを拠点にしてみようかな

朝からずっと、人の姿をほとんど見ることなく歩いてきましたが、ここから山ノ鼻までは尾瀬散策のメインルートで、急に賑やかになりました。
歩く速さも人それぞれですから、譲り合ってまいりましょう

見えそうで見えない燧ヶ岳山頂
今日はこのままかなぁ


さて、「竜宮」は竜宮十字路から鳩待峠方面にちょっと進んだところにありました

上流側の流れが地下に吸い込まれて、木道を挟んで下流側に再び湧き出る伏流水を、誰が名付けたか竜宮現象と呼んでいるんだって。

いつ頃からそう呼ばれているんでしょうね。
グーグル先生に聞いてみても「1947年に龍宮小屋が開設されたときには、すでに竜宮と呼ばれていた」というところまでしかわかりませんでした。

ここから流れが地下に潜って、

ここから湧き出してくる。
写真だとよくわからないでしょうが、そういうことです。

そして、水が潜った地下世界には竜宮がある、と。
竜宮といえば浦島太郎ですが、タイやヒラメの舞い踊りはさすがにここには似合いませんね。ここの竜宮には乙姫様じゃなくて、その名の通り、いかつい龍の家族が棲んでいるのかもしれません

でもって、我々は竜宮の龍たちの頭上をドカドカと歩いていると
怒らせたりしないように、畏敬をもって静かに歩きましょうね

ちよっとわき道にそれて、湿原を流れる下ノ大堀川沿いにやってまいりました。
このあたりはミズバショウの群生地で、初夏であれば尾瀬のお約束的写真が撮れるはずなのですが、今はもうすっかり秋ですから。一面の枯野原もいいけれど、やっぱり次は花の頃に来てみたいな

木道のすぐ脇で、カモが一心に水の中の餌をついばんでいました。
こんなに近くでカメラを構えても逃げないんですね。

何故だか知らないけど、この尾瀬ヶ原にいれる限り、人間たちは追いかけ回したり鉄砲で撃ってきたりしないよね、って。鴨さんにそう見切られているのかもしれません

そろそろ尾瀬ヶ原縦断のゴールが近づいてきましたが、結局、燧ヶ岳が雲から出てくることはありませんでした。
ここは逆さ燧で有名なスポットらしいですよ。うーん残念

12時50分、尾瀬ヶ原の西の拠点、山の鼻地区に到着です。
東の見晴地区を出てから2時間45分。ちょっと回り道をしたとはいえ、山奥でこれだけ長いこと歩いても平らな道が続くのですから、尾瀬ヶ原の広さに改めてびっくりです。

ここから鳩待峠までは、ヤマケイオンラインのコースタイムではちょうど1時間。
尾瀬沼ヒュッテからここまで、コースタイムより若干早めに歩いてこられましたから、鳩待峠14時30分のバスに乗るにはまだ少し余裕がありますね。
山の鼻ビジターセンターで20分ほど、休憩を兼ねて尾瀬のおさらい勉強をさせていただきました。

オコジョやヤマネを目撃した人には、証明書がいただけるんだって。
クマには会わなくてよかったけれど、オコジョには会いたかったな~

山の鼻から鳩待峠へは、ヨッピ川の上流部にあたる川上川沿いを登っていきます。
ずっと見晴らしの良い原っぱを歩いてきたのに、急に薄暗い谷間の道(というほど暗くはないんですが、今までに比べるとね…)になったので、あぁ尾瀬歩きももう終わりなんだなぁとちょっぴり感傷的になります。

木道が斜めになっているところには、ゴムの滑り止めが敷かれています。
見た目はいかにも人工物っぽくて、あんまりイメージ的に良くないかもしれませんが、これ、最強です。全っ然、滑らない!

是非、私がさっき2回もすっ転んだ沼尻~見晴の木道にも取り付けてほしいですね

滑り止めは下り方向(右側通行の右側)だけに敷かれていますが、今日は人通りが少ないので、遠慮なく左側を歩かせていただきました。快適、快適!

山の鼻からの道は、9割方が緩い登りで、最後の1割でぐぐっと木段を急登します。
そして14時6分、終点の鳩待峠に到着です

あぁ~よく歩いた。終わっちゃったよ~。
ちょっと寂しいような、残念なような。それでいてほっとしたような

予定を変更して燧ヶ岳に登らなかった分、予定よりもずっと短い山歩きだったのですが、それでもこの充実感はさすが尾瀬ですね。

ここからは戸倉に出て、来たときと同じ高速バスに乗って東京に帰ります。
戸倉への「定期シャトルバス」は14:30発なので、少し時間があるな・・・と思っていたら、ずらりと並ぶワゴンタクシーに案内されました。
料金はバスと同じで、切符を買った順に乗り込み、定員いっぱいになったら出発するシステムです。待たずに乗れたのはありがたいですね。
でも、これだと定期シャトルバスを走らせる意味がないような気がしますけど。バス会社さん大丈夫なんですかね

で、私が乗って、ちょうど定員いっぱい。すぐ発車。ラッキー
狭い車内、汗だくで乗り込んで周りの方にちょっと申し訳ないな~と思わないでもありませんが、考えてみたら全員同じ状況なわけで。気にすることはありませんわな

車は峠からの道をひたすらうねうねと下っていきます。車酔いしやすい方にはちょっと厳しいんじゃないかな。深い緑の中、人家などどこにも見当たりません。この完全舗装の車道だけがなんだか不協和音・・・いやいや、この道のおかげで楽に帰れるのですから、悪く言うのは止しましょうね。

30分ほど走って、ようやく戸倉の町に降りてきました。
予約している1本前のバスがちょうど出発するところで、まるまる1時間待ちです。
最後に、すぐ近くの尾瀬ネイチャーセンターで復習して帰るか、と思って立ち寄ったら、火曜定休なんですね。残念


新宿行きの高速バス「尾瀬号」は、発車時刻の5分ほど前に入ってきました。
来るときのバスにも増してガラガラで、いちおう座席指定ではあるのですが、運転手さんが「好きな場所に座っていいですよ」と。ありがたく2席分占拠してしまいます。ゆるりと帰りましょう。

戸倉発車の時点で乗客は6人。その後も、途中のバス停から乗ってきたのは1人だけだったかな。いくら平日だとはいえ、大丈夫なんでしょうかね。あまりに空いているので心配になってしまいます。
あちこちの山で登山口までの公共交通がやせ細る中で、尾瀬号のように東京と山とを直接結んでくれるバスは貴重なので頑張ってほしいのですが。

沼田インターから関越道に乗り、もうちょっと余韻に浸っていたいという私のワガママな思いを酌むこともなく、バスは見慣れた都会へと飛ばしていきます。いえいえ、ありがたいんですよ。
途中、鶴ヶ島あたりでちょっとだけ渋滞しましたが、ほぼ定刻どおり、19時過ぎに練馬駅に帰ってきてしまいました。あぁ、日常だよぉ~

明日からは普通に仕事。今日は早く寝なくちゃね。
次はどこに行こうかな。

最後までお読みいただきありがとうございました

モバイルバージョンを終了