• お散歩パンダ.com – お散歩パンダのおでかけレポート

    はるかな尾瀬。
    最後に行ったのは、中学2年の時の林間学校だから、もう35年も前のこと。
    もういちど行ってみたい、と思いつつ、機会のないまま時は過ぎゆくばかり。
    このままじゃいかん、と、一念発起してこの秋に出かけることにしました。

    尾瀬0917_1554-01
    立てた計画は

    • 東京から夜行バスで大清水へ。
    • 三平峠から尾瀬沼に入り、ナデッ窪から燧ヶ岳へ。
    • 長英新道を下り、尾瀬沼東岸の尾瀬沼ヒュッテで1泊。
    • 翌日は尾瀬ヶ原を縦断して、鳩待峠から下山。

    というものでした。
    当日もそのつもりで出発したのですが、(このあとの本文でも書きますが)尾瀬沼に着いたところで、天候と体調とを考えあわせ、燧ヶ岳に登るのを直前で断念することに。
    というわけで、今回は結果的に、相当ゆとりのある1泊2日の山行になったのでした


    2018年9月16日(日)夜22時30分、東京・練馬区役所前。
    新宿から尾瀬に向かう高速バス「尾瀬号」は、ありがたいことに自宅近くの練馬区役所を経由してくれるので、ここから乗り込むことにします。
    登山口の大清水に着くのは翌朝3時50分。いや、それ「朝」じゃないだろうょ

    席の指定は4列目ですが、
    「6列目より後ろは全部空いているので、好きなところに座っていいですよ」
    とのこと。かなりガラガラのようです。

    よくある都市間の夜行高速バスと違って、運転席と客席を仕切るカーテンはなく、座席横のカーテンを引くも開けるも乗客の自由。変に閉鎖空間にこだわるイマドキの夜行高速バスよりも、私はこっちの方が好きだなぁ

    まぁ、乗客は全員、夜行で乗りつけて暗いうちから山歩きをはじめようっていう猛者ばかりですから、「外が眩しくて眠れない~」なんてクレームつけたりするデリケートな客などいないんでしょうな。いや、貶してませんよ褒めてますよ

    練馬ICから関越に乗り、三芳パーキングエリアでいきなり休憩。
    まだ30分も走ってないんだけど。
    こんなに早く休憩する高速バス、初めてですよ

    このあと川越駅に停車してお客さんを乗せるので、ここで時間調整するようですね。
    結局、川越駅ではだれも乗ってきませんでしたが

    ふたたび関越道へ。あとは群馬県へ一直線です


    群馬県に入り、渋川伊香保ICで関越を降りて、渋川市内の「道の駅こもち」で休憩後、深夜1時55分、JR沼田駅前に到着。

    ここでも15分、3回目の休憩です。
    走行距離が短い分、こまめに休憩を入れないと、早く着きすぎてしまうのでしょうね。

    それにしても、もう沼田駅ですか。
    沼田駅から大清水まで、昼間の路線バスで1時間半ぐらいですよね。
    この調子だと、ちょっと早着するかな…。

    …と思っていたら、沼田駅を出てすぐ、また停まってしまいました。
    どうやらバスの営業所のようで、運転手さんが降りていきます。
    ここで交代かな…?


    ……

    乗ってきません。
    あれ…?

    ………??
    …………???

    停車中はアイドリングストップ。
    車内の空調も止められてしまいました。
    あっという間に空気が澱んできます。これは辛いなぁ…

    今日は外気も涼しいし、車内も空いているからまだ良いけれども、真夏の、混んでいる日にこれをやられたら地獄なんじゃないですかね。さすがにそんなことはしないと信じたいですが。

    結局、30分近く停まっていたでしょうか。
    ようやく運転手さんが乗ってきて、空調のスイッチも入りました。
    あぁ生き返った~
    時間調整だったようですね。これで、大清水に着くのはほぼ定時でしょう。

    このバス、登山専用という訳ではなくて、途中の町にも停留所があるのですが、降りる人は皆無。
    案内放送もありません。
    信号で停まることもほとんどなく、ただひたすら山を目指します。

    3時30分、尾瀬手前の最後の街、戸倉に到着。
    このバスには時刻表に載っていないサービスがありまして、戸倉から鳩待峠行きのバス(4:40始発)に乗り継ぐ人は、ここで降りずに終点の大清水まで乗りとおして、終点でも降りずに、本来は回送のバスで折り返し戸倉まで戻ってくることができるのだそうです。
    戻ってくると、乗り継ぎにちょうど良い時間。暗いなか、バス停で待たずに済むようにとの配慮なのですね。

    ここでは、折り返しサービスを希望しない方が1人降りて行きました。
    鳩待峠ではなく、富士見峠を目指すお客さんでしょうかね。


    バスは山道をうねうねと進み、定刻(3:50)の少し前に大清水に到着しました。
    外は雨
    ん~。一応、予報通りかな。
    渋川とか沼田とか、麓の方はもう雨があがっていたので、ちょっと期待していたんだけどね。

    そうそう、夜行「尾瀬号」で大清水へ向かわれる方に、ひとつ大切なアドバイス。

    ヘッドライトは、必ずザックの一番出しやすいところに入れておくこと
    下車してザックを受け取ったら、直ちに取り出して点灯しましょう。

    バスは、私たちの身支度が終わるまで待っていてくれませんよ。
    バスが走り去ってしまうと、本っ当~に真っ暗ですから

    夏至の頃なら、もう明るくなり始めているんでしょうけどね。
    秋分も近いこの時期の大清水は、まだ朝が来る気配さえありません。

    予定ではこのあと、ヘッドライトの灯をたよりに三平峠へと向かうつもりでした。
    でも、この雨の中、ライトだけを頼りに山道を歩くのも心細いなぁ…。
    少し歩きだしてみましたが、バスで長く揺られてきたせいか、なんとなく体じゅうがふわふわして、自分の足じゃないみたい。ちょっとした段差でもつまづいてしまいます。
    これはいかん。自重しておこう

    結局、お土産屋さん(もちろん閉店中)の軒下のベンチに陣取って、明るくなるのを待つことにしました。


    朝5時になると、三平峠手前の一ノ瀬までの、有料(700円)のワゴン車が走り始めます。高速バスであまり寝られなかったこともあり、体調回復のため5時の始発は見送って、5時30分の便に乗車します。
    5時45分、一ノ瀬に到着。ようやく山歩きスタートです

    歩き始めてしばらく行ったところに、小さな滝がありました。
    雨はほぼ上がったものの、厚い雲でまだ薄暗いので、撮った写真はみんなブレブレで載せられるものがない(いやそれ薄暗いせいじゃなくて腕のせい

    尾瀬沼手前の三平峠までずっと上り坂ですが、それほどの急傾斜ではありません。
    それより、木道が腐ったり割れたりしているところが多くて、常に足元に注意して歩かなければならないのがちょっとしんどいですね。
    早朝は熊の出やすい時間帯。おまけに
    「蜂の巣あり、通行に注意してください」
    ….どう注意すればいいんだよっ

    あとから振り返ってみると、今回の行程ではどこの木道も概ねきれいに整備されていて、この一ノ瀬~三平下だけが傷みがきつい印象でした。尾瀬縦断のメインルートは鳩待峠~沼山峠でしょうから、そこから外れた大清水ルートは整備が後回しになっているんでしょうかね。

    三平峠まで登れば、あとは一気の下りで、7時20分、尾瀬沼南岸の三平下「尾瀬沼山荘」に到着。
    ここまで休み休み来たせいで、ヤマケイのコースタイムで1時間15分のところ、1時間35分もかかってしまいました。
    高速バスでよく寝られなかったダメージが、相当効いてきています

    追い打ちをかけるように、ここで雨が本降りに
    燧ヶ岳に登るぞ、おー!なんて出発前の気合が、しゅるしゅるしゅる~っと音を立ててしぼんでいきます

    湖岸の道を歩いて、7時45分、今晩泊まる、尾瀬沼東岸の「尾瀬沼ヒュッテ」に到着です。
    ちょっと小降りになってきましたが、目の前に聳えているはずの燧ヶ岳は、麓から厚い雲の中。
    どうせ、もう今日はこの雲、晴れないんでしょ。

    ここ何年も憧れてきた燧ヶ岳ではありますが、何も見えない中、無理して登ってもねぇ。
    という訳で、来年以降の再挑戦を期して、今回は勇気ある撤退!!
    とかいって、本当のところは楽な方に流れただけなんですけどね

    朝8時前にして、今日の予定がなくなってしまいました
    尾瀬沼ヒュッテに荷物を預けて(といってもロビーの片隅の指定の場所に置いておくだけですが)手ぶらで散歩に出かけます。
    チェックインは13時、夕食は16時。それまで何して過ごそうかな~


    ……

    何してもなにも、尾瀬沼を見ることしか、やることなど無いのであります

    湖畔(沼畔?)に出てまいりました。
    沼という名前ではありますが、周囲9km、見た目は立派な湖です。

    南岸道(三平下~沼尻)方面は行かなかったのでわかりませんが、翌日にかけて尾瀬沼を3分の2周しても、湖面は少し離れて見るところばかり。水際まで行けるのは、東岸のこのあたりしか無いんですね。

    このままお昼頃まで、湖畔で空を見上げてごろ寝…
    と思ったけれど、ブルブルブル、やっぱり寒いや。残念

    尾瀬沼東岸には、尾瀬沼ヒュッテのほかに、こちらの長蔵小屋もあります。
    というよりも、長蔵小屋の方が圧倒的に著名ですよね

    尾瀬の自然保護のパイオニアにして、尾瀬の恩人ともいうべき平野長蔵氏ゆかりの長蔵小屋。
    今の建屋は1934年に建てられたものだそうです。
    次に来たときはこっちに泊まってみよう

    ぶらぶら歩いて、のんびり過ごして、まだようやくお昼。
    燧ヶ岳の山頂で食べるつもりだったおにぎりを、山小屋前のベンチでいただきます。

    13時、尾瀬沼ヒュッテにチェックイン。
    この時間からお部屋に入れるのはありがたいですね。

    どうも山小屋というと富士山のきゅうきゅうの蚕棚を思い出して、思わず息苦しくなってしまうのですが、ここでは、2名以上での利用なら原則個室。のんびり過ごせそうです。

    さて、時間はたっぷりありますので、沼山峠への道沿いに広がる大江湿原にも出かけてみましょう。

    尾瀬沼ヒュッテからものの5分も歩けば、そこはもう大江湿原。
    もう少し遅い時期なら一面の草紅葉なのでしょうが、今はまだ色づき始めた程度。それでも、草の海を渡る風はひんやり冷たく、昨日まで残暑厳しい下界にいたのが信じられないほどです。

    川の中を覗くと、ヤマメでしょうかイワナでしょうか、私には見分けがつかないのですが、数十センチほどの魚たちが優雅に泳いでいます。その姿を写真に撮ったつもりだったのですが…

    写っていないですね。残念
    しばし、橋の上からぼんやり魚が泳ぐ様子を眺めていると、心が穏やかになっていくようです。
    のんびり山旅っていいですね。予定とは違いますが。

    それでもまだ時間はたっぷりあります。
    1時間弱登った先にある、小淵沢田代でも見てきましょうかね。

    大江湿原の整備された木道から一転、小淵沢田代への道は木の根が露出し、ぬかるみも多い、歩きづらい山道になりました。

    私のほか人の気配も全くありません。決して歩けない道ではありませんが、装備無し(カメラ以外の荷物は山小屋に置いてきた)で行くのは無謀ですね。
    10分ほど登ってみましたが、引き返すことにしました。

    さて、夕食まであと1時間。
    最後に、もういちど水辺でゆっくりしていきましょう。

    長蔵小屋裏に、小さな桟橋とボートがありました。
    ここから漕ぎ出せば気持ちいいだろうなぁ
    今日は寒いけどね

    尾瀬沼ビジターセンターで聞いたところによると、昔はボートで湖面に出ることもできたんだって。
    昔っていっても、私なんかが生まれるもっと前、はるか昔の話らしいですけど。
    ちょっとうらやましい

    ナナカマドの実が、すっかり色づいています。
    昨日まであの残暑厳しい東京にいたのが嘘のような、静かな秋です。

    このあたり、何やら工事が進んでいます。
    立札を読んだところによると、尾瀬沼ビジターセンターの建て替えを中心に、歩道や広場の整備を進めるのだそうです。
    車道もないのに、こんな重機どうやって持ってきたんだろうと不思議になりますが、ヘリコプターで部品を吊るして運び込んで、ここで組み立てて使っているんですって。

    今日は祝日(敬老の日)なので工事もお休みのようです。
    数年後には新しい建物ができて、周辺の様子もがらりと変わるのでしょう。
    それが良いのかどうか、いろいろ思うところもありますが、いち部外者の私がここで触れるのは控えさせていただきますね…

    さて、宿に戻ったのが16時30分。
    ちょうど夕食の時間で、皆さん食堂へGo!
    …という隙を狙って、私はお風呂へ
    おかげさまで貸切状態。のんびり使わせていただき、昨晩の寝不足もしっかり癒すことができました。

    食事も美味しくいただきました。ありがとうございました


    いやぁ、それにしても長い1日でした。
    深夜バスも長かったし、なにより「やることのない」1日の長いこと長いこと
    時計を見ては、まだ10時かよ、まだ11時かよってずっと呟いていました。
    いろいろ見て回ったかのように書きましたけど、ホント、今日は朝から、狭いエリアでうろうろしていただけですからね

    明日も長いぞ~
    続きは2日目(尾瀬沼→鳩待峠)へ。お待ちしております


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