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祖師谷公園 - 野鳥初心者の東京・埼玉うろうろ日記

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いきなり昔話で恐縮ですが、小学生だった昭和50年代、三鷹市の上連雀というところに2年間だけ住んでおりました。
通学路の途中に小さな橋があるのですが、そこにあったのは鉄の枠とコンクリートの床で囲まれ、ほとんど水の流れていない無粋な小河川でした。

その名は仙川。
せんかわ、ではなく『せんがわ』と読みます。
この川が南東へと流れ下り、調布市を経て世田谷区に入った先にあるのが祖師谷公園です。

地図で調べて「あの仙川沿いの公園か」と、昔の、正直ぱっとしない記憶がよみがえったのですが、現地を訪れてみてびっくり。川の水量も緑も豊かで、泳ぐ魚の姿も見られ、鳥たちの声もそこらじゅうからきこえてきます。いやぁ、素敵な公園じゃないですか。たいへん失礼いたしました。同じ川でも、6~7kmも流れ下れば別の川ですね。

野鳥初心者におすすめなのは、図の中央より少し右、仙川に架かる「せきれい橋」近辺です。
まわりの木々からはムクドリやヒヨドリ、シジュウカラやコゲラなどの声が賑やかに聞こえてきますし、川の流れに目を向ければ鷺や鴨たち、あるいは橋の名のとおりハクセキレイやキセキレイも比較的見つけやすいでしょう。ちょっと粘れば、カワセミの姿も見られるかもしれませんよ。

それでは例によって随時更新、日付順のうろうろ日記です。よろしければ感想などいただけると嬉しいです(^o^)/

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● 祖師谷公園への行き方

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2023年7月2日

練馬の自宅から12km。
環八通りを南下、道中ところどころ迷いながら自転車で1時間。
初めてやってまいりました、東京都立祖師谷公園です。

ただいま朝の6時半。
この時期、日が高くなるとセミたちが騒がしくて野鳥観察どころではなくなりますからね。
今のうちに鳥を探しましょう。
公園の奥へ進み、「せきれい橋」近くに自転車を停めて探鳥開始です。

まずは仙川の水辺に立つカルガモさん。
この季節、水鳥たちがうらやましいですよね。

せきれい橋を渡って、地図で見つけた「湧水池」にも行ってみたのですが、浅くて小さな水溜り。トンボが舞っているぐらいで、水鳥が来そうな雰囲気ではありません。
まぁこの辺で鳥を見つけるのは難しそうだな、と期待もせずに周辺の木立を見回して引き返そうとしたのですが。
ん…?

木の幹を、すすすっと動く影が。コゲラさんにしては大きいぞ。

アオゲラさんでした~。
23区内で会えるのは久しぶりだなぁ。
光が丘公園で見かけて以来、2年半ぶりかな。
都会の公園ではなかなか見かけない顔です。会えると嬉しいですね。

せきれい橋に戻ると、下流の方からぴぃぃ~って甲高い声が近づいてきました。
おっ、この声は期待の…。

やっぱり。カワセミさんですねっっ!
すたっ!と、とげとげをうまいことよけて枝にとまります。
よし、シャッターチャンス!パチリ、と撮ったらすぐに上流へと飛び立ってしまいました。
私が撮るのを待っていてくれたんだね。そう思うことにします(そんな訳はありませんが)。
ありがとう!

川沿いにぶらぶら歩いて、南端の鞍橋までやってまいりました。
ウグイスの声が聞こえてきました。若干季節外れの気もしますが…。
どうやら公園に隣接する民家の植え込みにいるようで、姿は確認できず。残念。

花木広場でムクドリさんたちが熱心においしいものを探しております。
人が通りかかるたびに一斉に飛び立ち、いなくなるとすぐ戻る。ひたすらその繰り返し。
キミたちをいじめる人なんていないから、逃げなくて大丈夫ですよ~と教えてあげたいですが、彼らからすれば人間は巨大ですから怖いでしょうね。私たちの方が必要以上に近づかない。それが肝心ですね。

折り返して、せきれい橋まで戻ってまいりました。
頭上の木々に、シジュウカラやメジロ、エナガやコゲラといった小さな鳥たちの混群がいるようです。

枝から枝に素早く飛び回る彼らの姿をカメラでとらえるのに苦労していると、エナガさんが近くの枝に下りてきてくれました。
しかも「撮る?」って感じでしっかりポーズを決めちゃったりして。
警戒心の強い群れの中に、たま~に大胆なやつがいたりするんですよね。

こちらはでっかいセミ… じゃなくてコゲラさんですね。
かわいいんだけど、もぞもぞ動き回る背中だけ見ていると、どうにも虫っぽいんですよね。
いや、虫もかわいいですけどね。

枝から枝へせわしなく飛び回るシジュウカラやメジロと違って、コゲラは1つの枝を決めたらむやみに飛んだり跳ねたりしません。何か美味しいものがないかとじっくり観察しながら上へ上へと歩いて移動し、てっぺんに着いたらひと呼吸おいておもむろにパッ!と飛び立ち別の枝へ。おまえはテントウムシかっ!とか突っ込みたくなります。見た目だけでなく、そんな生態も「コゲラ=昆虫説」(私が勝手に唱えているだけ)を後押しするのであります。

祖師谷公園、なかなか楽しい鳥見スポットでした。また来よう。

2023年10月22日

3か月ぶりの祖師谷公園です。
前回は暑さでくたくたになりましたが、すっかり良い季節になりました。

この日、最初に会えたのはアオサギさん。
特に何か獲物を探したりする様子も見せず、仙川の小さな河原で静かに佇んでいました。
こちらのことを意識しているのやら、いないのやら。カメラを向けても知らん顔です。

コサギさんは朝食中。
写真ではよく見えませんが、すぐ近くを巨大な鯉が、コサギさんを恐れる様子もなく、悠然と泳いでいます。
あの大きさになるまでに、魚を狙う鳥たちの嘴を、幾度となく逃れてきたのでしょうね。
ここまで大きくなれば、もはや鷺の喉を通ることはありません。鯉の寿命は数十年だそうですから、これからも誰かに食われる憂いなく、祖師谷公園の主として生きていくのでしょう。

せきれい橋のすぐ近くで探餌中のキセキレイさん。
橋の名前になっているぐらいですから、この公園の代表選手ですね。
右へ左へ、とにかくせわしなく動き回ります。
間もなく寒い季節。今のうちにしっかり栄養をとらなきゃね。

シジュウカラさんもお食事中ですね。
なにやら口から糸を引いてますが。
この日のごちそうは何か… は、あまり想像しない方がよさそうですな。

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祖師谷公園への行き方

祖師谷公園は、京王線と小田急線のちょうど中間にあって、どの駅からも少し離れています。

バスで行く

のいずれかが便利です。どちらのルートもバスの本数は多いので、あらかじめ調べておかなくても大丈夫。駒大グランド前で降りれば、祖師谷公園はすぐ近くです。

駅から歩く

最寄駅は京王線の千歳烏山駅(→徒歩ルート)、仙川駅(→徒歩ルート)、小田急線の成城学園前駅(→徒歩ルート)ですが、どの駅から歩いても20分前後かかります。

おすすめは、少しだけ遠回りになりますが、小田急線の成城学園前駅から、仙川沿いの道を通っていくルートです(↓地図)。
仙川はコンクリ護岸の都市河川ですが、街中に残された鳥たちの憩いの場でもあります。公園までの道すがら、鷺や鴨、カワセミやセキレイといった水辺の鳥たちを探しながら歩くのも楽しいですよ。

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