大麻比古神社のある鳴門市大麻町は、江戸期に四国の玄関口だった撫養(むや)から四国各地へ向かう撫養街道が通り、また四国八十八か所巡りのお遍路さんがまず最初に目指した「第一番札所」の霊山寺(りょうぜんじ)があるなど、古くから旅人たちが行き交った土地柄です。
大麻町商工会さんのWebサイトによると、藍染めや大谷焼、酒蔵に醤油蔵など、様々な伝統産業の工房があり、見学や体験ができるところも多いそうです。
ついつい駆け足になりがちな諸国一宮巡拝ではございますが、大麻比古神社お膝元の大麻町で、いちにちゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。
|
阿波国一の宮 大麻比古神社への行き方
阿波国一の宮 大麻比古神社の近隣に駅はなく、バス停からも少し離れています。
このため、鉄道やバスで巡拝されるみなさまには、少々歩いていただく必要がございます。
- 案1:JR板野駅、池谷駅または鳴門駅からバス(ドイツ館・霊山寺前バス停から徒歩15~20分)
- 案2:JR板東駅から歩く(徒歩30分)
- 案3:県内外各地(大阪・神戸など)から高速バスで行く(鳴門西バス停から徒歩30分)
なお、空路で徳島に入られる場合は、次のいずれかでどうぞ。
- 徳島空港→バスで鳴門駅→その先は「案1」で
- 徳島空港→バスで徳島駅→その先は「案2」で
案1:JR板野駅、池谷駅 または鳴門駅からバス
公共交通機関で大麻比古神社の最も近くまで行けるのが、徳島バスの「鳴門大麻線」を利用する方法です。ただし、本数が少ない(2024年6月現在、1日6本)ので、時間が合わないときは案2でのお出かけもご検討ください。
→ 徳島バス「鳴門大麻線」時刻表
鳴門大麻線には、JR高徳線の板野駅または池谷駅(どちらも特急「うずしお」停車駅です)か、JR鳴門線の鳴門駅で乗り換えとなります。
- 板野駅
駅を出て左へ進み、突き当たりを左折、トンネルで線路をくぐったところに「板野駅南」バス停があります。 - 池谷駅
駅正面の道を直進し、突き当たりを右折したところに「池谷駅前」バス停があります。 - 鳴門駅
駅を出て横断歩道を渡ったところに「鳴門駅前」バス停があります。
降りるバス停は「ドイツ館」または「霊山寺前」です。
大麻比古神社には「ドイツ館」バス停の方が少しだけ近いですが、「霊山寺前」バス停からの道が大麻比古神社への表参道ですので、行きは「霊山寺前」で降りて向かうのがおすすめです。
ちなみに、霊山寺もドイツ館も、せっかくここまで来たからには立ち寄りたいスポットです。
ですから
「霊山寺バス停で下車→霊山寺参詣→大麻比古神社参拝→ドイツ館見学→ドイツ館バス停から帰る」
なんてプランにしてみてはいかがでしょうか。
霊山寺前バス停からの道順
バスを降りたら、近くに見える信号(50m西)を右折、あとはひたすら真っすぐ進めば大麻比古神社です。バス停から神社まで、歩いて20分ほどの道程です。
ドイツ館バス停からの道順
- バスはドイツ館前のロータリー内に停まるので、ロータリーを出て左方向へ進みます。
- 10分ほど(650m)歩くと、右側に大麻比古神社の駐車場があります。
- 駐車場に入り、奥まで突っ切ると「参拝道」という看板があります。
この道を進めば大麻比古神社の境内に入ります。
Google Mapの経路検索では、駐車場内を突っ切るルートは出ません。
ここは下図に赤矢印で示したように進むことで近道(5分ほどショートカット)となります。
なお、帰り道にドイツ館へ向かう際は、拝殿から戻ってきて、参道の石段を下りた右側に境内案内図がありますので、ここで「第一駐車場」の場所を確認して進んでください。
案2:JR板東駅から歩く
板東駅には特急「うずしお」は停車しませんので、普通列車で行く必要があります。
普通列車は本数が少なめ(昼間1~2時間に1本)ですので、あらかじめ時刻表を確認の上でお出かけください。
徳島駅から板東駅までの所要時間は20分ほどです。
→JR四国 時刻表
板東駅からの道順
ここでは「わかりやすい」ことを優先にご説明します。
- Google Map や NAVITIME などで経由地などの条件を指定せずに検索すると、ここでのご紹介より100~200mぐらい短いルートが表示されますが、細道から細道へ何度も曲がっていく、とてもわかりづらい経路ですのでお勧めできません。所要時間も大差ありませんので、以下の案内を参考にいらしてくださいませ。
道順は次のとおりです。
- 板東駅正面の道を進みます。
- 突き当たり(100m先)を左折します。
- 左折後、400m先に郵便局があります。その先の角に「国幣中社 大麻比古神社」と刻まれた石柱が立っていますので、ここを右折します。
- そのまま道なりに進めば大麻比古神社です。途中、四国八十八か所霊場第一番札所 霊山寺の前を通りますから、時間があれば立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
板東駅から大麻比古神社まで、歩いて30分ほど(約2km)の道程です。
案3:県内外各地(大阪・神戸など)から高速バスで行く
大麻比古神社の南を走る「高松自動車道」には、県内外の都市間を結ぶさまざまな高速バスが走っています。
ありがたいことに、大麻比古神社まで歩いて行ける場所に、それらのバスが停車する「鳴門西」バス停があります。関西などから直行できて便利です。
2024年6月現在、鳴門西バス停を利用できる高速バスは次のとおりです。
- 京都・大阪・神戸から
高松行き「高松エクスプレス・さぬきエクスプレス」(西日本JRバスほか)
高松・国分寺行き「うどん線」(フットバス)
阿波池田・井川行き(四国交通ほか)
- 広島から
徳島行き「あわひろしま号」(広交観光ほか)
- 岡山から
徳島行き(両備バスほか)
- 高松から
徳島行き「高徳エクスプレス」(大川バスほか)
- このほか、名古屋からの夜行バスがありますが、発着が参拝に不向きな深夜/早朝になりますのでおすすめしません。
鳴門西バス停からの道順
鳴門西バス停から大麻比古神社への最短経路は、高松自動車道沿いにつけられた細道を抜けていくルート(途中、階段あり)なのですが、経路検索アプリでこの道を示してくれるのはゼンリンの「いつもNAVI」と、ゼンリンの地図を使っている「NAVITIME」だけです(2024年6月現在)。さすがゼンリン… って伯耆国一の宮 倭文神社のときも同じこと書いた記憶が(笑)
【ちょいと追加情報】「iOSマップ」でもこの道を通るルートが表示されました。意外にやるね(笑)
- ちなみに「Mapion」「Mapfan」では、地図にこの道は表示されるものの、徒歩ルート検索では無視され、遠回りの道が表示されます。
「地理院地図」は詳しく表示されますが、ルート検索機能がありません。
「Google Maps」では道そのものが存在しないことになっています。Google Mapsはこういう山の中の小径が弱いですよね。
ご注意いただきたいのが、鳴門西バス停は
- 上り線(東行き)バス停
高松・岡山・広島からのバスが到着し、京都・大阪・神戸へのバスが発車する
- 下り線(西行き)バス停
京都・大阪・神戸からのバスが到着し、高松・岡山・広島へのバスが発車する
の2つが全く違う場所にあり、大麻比古神社への道順も異なることです。
バスを降りてからの道順ですが、大麻町商工会さんが現地写真つきでとっても詳しいルート案内を掲載してくださっていますので(大麻町商工会さん、ありがとうございます)、長い階段を下りるところまではこの案内に従って進んでください。
特に、下り線(西行き)のバス停からの道順は少々(いや、かなり)わかりづらいので、大麻町商工会さんの案内は必読です(記事後半の「池田・高松方面行きの高速バスを降りた場合【鳴門西PA下り線】」をお読みください)。
長い階段を下りた先は(大麻町商工会さんの案内では左折となっていますが、左折せずに)そのまま高速道路に沿って直進します。
しばらく進むと左側に大きな鳥居があります。鳥居をくぐり、長い参道をまっすぐ進めば大麻比古神社に到着です。鳴門西バス停から大麻比古神社まで、歩いて30分ほどの道程です。
【追記】 コメントいただいた「トモヨ」さんによりますと、2024年9月に下り線のバス停(大阪方面からのバスが到着)で降りたところ、「草がボーボーで怯むような道」だったそうです(本ページ末尾コメント欄参照ください)。皆さま、夏~初秋の暑い時期に高速バスで鳴門西バス停から向かわれる際はご注意くださいませ。貴重なレポートありがとうございました! |
ご紹介は以上です。それでは、よい旅を!
よろしければコメントもお待ちしております。