本日開催の「練馬こぶしハーフマラソン2024」に出てまいりました。
私にとって、2013年2月に「第38回森林公園完走マラソン」を走って以来、11年ぶりのハーフマラソンです。あのとき43歳、いま54歳。年齢は重ねましたが、半年しっかり練習を積んできたので、きっと成果は出るはず。そう自分に言い聞かせて走ることにします。
目標は38歳のときのパーソナルベスト、「第27回立川・昭島マラソン」での2時間14分55秒の更新… と言いたいところですが、まずは欲張らず、制限時間内(2時間30分)にゴールできるように頑張ってまいりましょう。
スマホもカメラも持たずに身軽に走ったのでテキストのみですが、大会の様子をレポートさせていただきます。
練馬こぶしハーフマラソンは、1組目が8:00、2組目が8:05、3組目が8:10のウェーブスタート方式です。おそらく、申告タイムが速い順に組分けされているのでしょう。のんびりタイム(2時間15分目標)で申告した私はいちばん後ろの3組目からのスタートです。
それにしても朝8時スタートというのは、ハーフマラソンの大会にしては、他になかなか例を見ないような早い時間のスタートですよね。住宅街の生活道路を封鎖し、川越街道や環八通りなどの幹線道路も走るレースですから、交通規制がなるべく昼間の時間帯にかからないように、このような時間設定になっているのでしょう。
一方で、スタート地点までの交通アクセスは必ずしも良くはない(最寄りの光が丘駅は新宿から地下鉄で25分、集合場所の光が丘公園陸上競技場までは駅から歩いて15分)ですから、練馬区外から参加された方は相当早起きされたのではないでしょうか。
でも私は「本番5か月前の試走レポート」でも書きましたが、練馬こぶしハーフマラソンの周回コースの内側に住んでいます、ってぐらい「ど地元」のレースなので余裕です。
ふつうに朝起きて、ゼッケンをつけて軽く朝食もいただいて…。
…って時計見たらもう7:30じゃないですか。スタート40分前。さすがにのんびりしすぎたっ!
慌てて家を飛び出して自転車で光が丘公園へ… と思ったらもう街中の交通規制始まっていて焦った焦った。光が丘公園内に設置されたランナー用の臨時駐輪場に自転車を停めて(これがまた集合場所から微妙に遠いんだよな…)早足で公園を横断してスタート地点へ。なんとか7:55に所定の列に並ぶことができました。ふぅ間に合った。当日受付の不要な(直接列に並べる)大会って楽でいいですよね。でもちょっと無駄に体力を使ってしまったような。
落ち着いている間もなく、1組目(8:00スタート)の号砲が鳴り、3組目(8:10スタート)の私たちの間でも一斉に拍手が沸き起こりました。はるか前方で、足自慢のランナーたちが高い目標に向かって走り始めたのでしょうが、私たちの場所からはその様子を見ることはできません。3組目は私と同様、申告タイムが遅い人ばかりだからでしょうか、なんとものんびりとした空気が支配しております。
前方が空いたはずなので、誘導に従ってぞろぞろと列をつめているうちに2組目がスタート。そしてなんとなくざわざわした雰囲気が収まる様子もないまま、3組目スタートの号砲が鳴りました。おぉ、なんてゆるいスタートなんだ。頑張っていこう!
ウェーブスタート方式って、私は初体験だったのですが良いですね。
この規模の大会で一斉スタート方式だと、私のような遅い組(かなり後ろからスタート)では、よーいドンから実際にスタートラインを通過するまで結構長い時間がかかってしまい「もったいなーい!」とストレスを感じてしまうのが常なのですが、ウェーブスタートのおかげで、自分の組の号砲から1分ほどでスタートラインを踏むことができるのは助かります。
しばらくは公園内を走を走りますが、どこまでも続く大混雑。予想していたことなので、あせらずすぐ前のランナーの背中を見ながら走ります。でも皆さん同じ組で、目標タイムも同じぐらいでしょうから、意外に良いペースで流れています。だいたい6分/kmぐらいでしょうか。
今日は前の晩からフル充電したFitbitを家に忘れてきてしまい、手元でペースが確認できず少々不安ではありますが、無理せずこのまましばらくは流れに乗ってまいりましょう。
2km手前、一般道(光が丘西大通り)へ出ても、それほど広い道ではないので、混雑は相変わらずですが、そろそろ速い人、遅い人の差が出始めました。
なかには遅い人を抜こうとして、右へ左へと無理にコース取りを変えたりする人もいるので、時にはぶつかりそうになったり、足が絡みそうになったりと、ヒヤリとする場面もありましたが、私のまわりでは幸い、転倒などのトラブルはありませんでした。
4km地点の先で、光が丘団地のメインストリート・光が丘大通りを往復します。ここは道幅が広いので混雑を気にすることもなく快適に走れます。
沿道のこどもたちから「しょくぱんまん、がんばれー!」という声援が次々にかかり、なにごとかと思っていたら、しょくぱんまんのコスプレさんが颯爽と私を追い抜いていきました。いいな~コスプレランナー。ちょっと声援がうらやましかったりして。
高松関門を無事通過するとまもなく5km。計測マットにつまづかないように注意して走り抜けます。
私たちより5分前にスタートしたはずの、ウェーブスタート2組目の方が何人か遅れてきて、私たちの集団の中で見かけることが多くなりました。脚に何かトラブルでもあったんでしょうか。まだまだ先は長いよ。がんばってね~。
その先で笹目通りに出ますが、2車線のうち我々の走路は歩道寄りの1車線のみ。中央寄りの車線は通行止めになっておらず、後方から車が追い抜いていくのでちょっと怖いですね。なるべく歩道に近いところを走りたいのですが、皆さん同じ思いなのか歩道寄りが混んでいて走りづらいので、気をつけつつ走ることにしましょう。
谷原交差点を左折して、ここからは目白通りを走ります。
笹目通りと同じく、歩道寄り1車線がランナー、中央寄り1車線は車が走ります。
関越の練馬インターに直結する幹線道路なので、大型のバスとかトラックが私たちのすぐ右を走り抜けていくんですよね。引き続き要注意の道です。
谷原関門も余裕をもって通過。その先、練馬大橋からは幹線道路を離れ、石神井川沿いを走ります。
ふぅ~なんだか安心。ほっとしました。
ここからは川を挟んだ対面通行。対岸を、この先の練馬城址公園で折り返してきた、こちらより2kmほど先行しているランナーが走っています。
川の両側で「〇〇さん、がんばって~」などとコール&レスポンスするシーンが頻繁に見られます。見れば彼らは同じTシャツで参加していたりしるので、普段から一緒に練習しているランニングチームなんでしょうかね、なんだか楽しそうです。
幹線道路から生活道路に入ってきたので、沿道の家の軒先で、ご家族で応援してくださる姿が多くなりました。皆さんの声がとっても励みになります。「がんばれ~!」の声に「ありがと~!」で応えつつ走ってまいりましょう。
練馬城址公園で折り返して反対方向へ進みます。
こんどは、私たちより後ろを走る皆さんを対岸に見ながらの走りになります。
間もなく、2つの金色の風船を身につけて走る方と(川を挟んで)すれ違いました。彼は関門閉鎖時刻に合わせて走るペーサーさんなんだって。つまり、関門に引っかかることなくゴールするには、彼より前を走らなければならないってこと。追いつかれないように頑張らなくちゃね。
陸橋下関門で石神井川沿いの往復区間は終了。ここで右折し、環八通りを走ります。
その先、「練馬春日町トンネル」は、練馬春日町駅前の交差点をアンダーパスする長さ1kmのトンネルで、普段は歩行者進入禁止なので今日しか走ることができない、練馬こぶしハーフマラソンのハイライトともいえる区間です。
トンネルに入ると、沿道の声援がなくなって急に静かになりました。
先ほどまで会話しながら走っていたランナーさんも、なんだか皆さん無口です。
人が走ることを想定した道ではないからでしょうか、照明もとても少なくて、ひんやり冷たい風が流れています。
途中からは天井のない半地下構造になりますが、街なかを走っているはずなのに「空しか見えない」ことがまた不思議な雰囲気を醸し出しています。
この薄暗い道はどこにつながっているんだろう… って、答えは知っているはずなのに、出た先に異世界が広がっているのを想像してしまいます。たった10分弱で、よく見知った元の世界に戻ってしまうのがもったいないような、なんだかわくわくしてしまうトンネルランでした。
平和台駅前で環八を左折。ここから川越街道に至るまでの1kmほどは、その先新大宮バイパスに続く広い幹線道路にもかかわらず、大胆にも車両の進入を完全に封鎖し、今日はランナー専用です。開通してまだ何年かしか経っていない道なので、沿道に高い建物もなくて、空がとっても広いです。スタートからずっと曇り空でしたが、青空ものぞいてきました。いやぁ気持ちいいなぁ。
平和台駅の左折から500mほどで北町関門です。
50代半ばで12年ぶりのハーフマラソン挑戦、今回はとにかく、ギリギリでもいいから全ての関門をクリアして、2時間30分の制限時間内にゴールできれば十分… と考えていたのですが、ここまで思いのほか調子がよく、北町関門を閉鎖の20分近く前に通過してしまいました。
さすがにオーバーペースかな? 足は最後までもつだろうか、と少々心配してしまいますが、まわりにたくさんの仲間?ライバル?がいるので、気持ちに張りがあって、体もそれに応えてくれているようです。あと残り3分の1。普段の練習ではこのあたりで足の運びがきつくなってくる頃ですが、頑張ってまいりましょう~。
その先は川越街道へ。東京でも屈指の幹線道路ですが、今日は我々ランナーが下り1車線を占有させていただいております。事前の周知がいきわたっていたようで、それほど渋滞している様子ではないですね。ドライバーのみなさま、ご協力ありがとうございます。
東武東上線の下赤塚駅手前で左折、500mほど進んだ田柄小学校前が田柄関門です。その先、光が丘の団地群や清掃工場の煙突が見えてまいります。よし、いよいよ終盤戦。気合を入れなおしてまいりましょう。
練馬こぶしハーフマラソンの特徴の一つは、とにかく曲がり角が多いこと。特に、田柄高校角の交差点を過ぎて光が丘団地エリアに入ってからゴールまでの間はずっと、数百メートル(ときには数十メートル)ごとに右へ左へと忙しく方向転換するコースになります。
右左折のたびに減速を強いられるので、記録狙いのトップランナーさんにはデメリットなんでしょうけれど、私のようなのんびりランナーには、疲れがたまってきたなか気分転換になります。「次はあの角まで頑張るぞっ!」て感じでモチベーション維持にも役立つのでありがたいですね。
団地内では3つの歩道橋を渡ります。
1つめの「ねむのき橋」は、大会公式サイトのコース地図にご丁寧にも
桁の延長が長く舗装路と異なる接地感や揺れを感じますが他の橋と同等の強度・性能があります |
なんて注記が付されています。
さて、どんなもんでしょうか。
おぉ。
揺れるねぇ。
なんだろう、船に乗っているような…
いや、違うな。船から降りたときの「陸酔い」の感覚に近いかな。あのふわふわした、足元がおぼつかない感じ。橋を渡り切っても感覚がまだ残っています。
地元の橋なので、普段からここでランナーとすれ違うとわずかに揺れるのは知っていたのですが、大勢で一斉に走ると全然違いますね。まぁ橋の強度は大丈夫ってことですので信用しましょう。
ねむのき橋の先、「春の風公園」は桜の名所ですが、まだほとんど咲いていませんでした。今年は暖冬だったから、3月24日は花吹雪ランかな?と期待していたのですが残念でした。まぁ地元ですし、来週あたり出直すことにしましょう。
その先「ゆうなぎ橋」「けやき橋」と大きな歩道橋を続けてわたります。18km近く走ってきて、ゴール手前でこのアップダウンの繰り返しはきつい…。
けやき橋を降りたところが四季の香関門。ここまで光が丘団地の公園内を走ってきましたが、最後の2kmほどは車道走りに戻ります。広い道ではありませんが、さすがにランナーもばらけてきて前半のような混雑もないので、自分のペースで気持ちよく走ります。
光が丘清掃工場の大きな煙突を間近に見上げて、よし、もうコールはすぐそこだ!と気合を入れなおします。2013年以来11年ぶりのハーフマラソン出場で、以前走っていたころは18kmあたりで膝や足首が痛くなってがくんとペースダウンするのが常でした。今回の出走に向けた練習でも同じような感じだったのですが、今日はありがたいことに調子が落ちません。よっしゃ、スピード上げて前の人をどんどん追い抜いていくぞー!
1人抜き、2人抜き、3人… あぁもう足が上がらん。
がくん、とスピードが落ちて抜き返されます。
無理しちゃいかんね。自重、自重…。
その先は光が丘公園の外周路を半周。
頭上の歩道橋から「ラスト頑張れ!あと少し」と声援が降ってまいりました。ありがとー!
最後の公園東関門と、20kmの計測ポイントを続けて通過。これで「関門に引っかからない」という目標はクリアですね。タイム表示は見落としたけれど、これまでの練習に比べてもかなりいい感じで走れている実感があります。さすがに足が上がらなくなってきたけれど、最後は気合で頑張ってまいりましょう。
光が丘公園の「ゆりのき口」から公園内に入ればラスト1km。沿道で応援してくださる方々を見れば、ゼッケンをつけている方がいっぱい。皆さんはもうゴールされたんですね。よし、私もはやくゴールして、応援する側に回るぞ~!
それにしても、ラスト1kmのなんと長いことか。「最後猛ダッシュして10秒でも早くゴールしたい」という気持ちと、「ダッシュなんてとんでもない」という脚力の現実とのせめぎあいが続きます。先ほどスタートの際に並んだ野球場の外周路を進み、いよいよ最後の直線200m。コース全体を通じて最大の声援をいただき、最後は気力を振り絞ってゴール!
タイムは…。
2時間12分4秒!
16年前に出した自己ベストを2分51秒更新できましたヾ(*´∀`*)ノ
レース中はペースを崩したくなくて、途中のエイドはすべて素通りしてしまったので、脳が、体中の細胞が、早く水分をくれといきり立っております。ゴール後にいただいたポカリスエットの美味しかったこと!
自己ベスト更新ってことで、こうなると俄然やる気が出てきますね。ハーフマラソンでの2時間切り、チャレンジしてみようかな。
ハーフ2時間ってことは1km5分40秒ペースですよね。今のところこのペースでは5kmぐらいが限界なのですが、同じコースを5か月前に試走したときに比べて今回は21分以上短縮できたのですから、まだまだ伸びしろはある、54歳でも… と信じて頑張りたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。