前の見学先:三鷹市美術ギャラリー
次の見学先:吉祥寺美術館
山本有三記念館への行き方
ぐるっとパス「全部回ろう」チャレンジ
◆5日目(2018年7月16日)の訪問先
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三鷹市美術ギャラリーを出て、玉川上水沿いの道を自転車で5分。
右側に立派な洋館が見えてきます。
この建物は山本有三の旧宅ですが、元々は1926年頃に建てられた、ヤマサ醤油の創業家である濱口家の邸宅を有三が1936年に購入し、約10年間をここで過ごしたのだそうです。
あまりに立派だったのが仇になり、戦後、GHQに着目され、将校の住宅用に接収されてしまいます。後年返還されたものの、室内が意に沿わぬ改装をされてしまっていたこともあり、有三がここに再び住むことはなく、土地・建物まるごと1956年に東京都に寄付されています。
ヤマサだの濱口家だの、どこかで聞いたような…と思ったら、10日前にミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションに行ったばかりでしたね。思いがけないところでつながりました
1階の応接間は、資料の展示室になっています。
暖炉に高い天井。ここでひと冬のんびりしたいな~
2階に上がるとぐっと生活感が。
「路傍の石」など、この机で執筆したのでしょうか。
8角形の窓がおしゃれですね
漫画化されて再び注目を集めた「君たちはどう生きるか」。
吉野源三郎が著者として知られていますが、元々は有三との共著として出版されたそうです。
実際に執筆したのは源三郎ですが、有三が構想し編纂した子供向け叢書「日本少国民文庫」全16巻の1つということで、有三も著者に名を連ねたのだそうです。
劇作家としても活躍した山本有三。
大正から昭和にかけて関わった演劇資料も展示されています。
ボランティアガイドさんに伺ったところでは、例えば同じ三鷹ゆかりの太宰治が執筆の日々を送った家は残っていないように、戦前の作家の旧宅がこのように完全に近い形で残っているのは珍しいそうです。
三鷹市の指定文化財でもありますが、設計した人がわかっていないため、国の文化財としては指定を受けられないままなのだそうです。
大正ロマンを感じさせる洋館、有三ファンでない方にもおすすめです。私と同様、近くの井の頭自然文化園とセットでお出かけになってみてはいかがでしょうか。
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