ちょっと昔の話です。
多摩川などと並んで、東京を代表する河川のひとつ、荒川。
いまの地図では、荒川は赤羽から小岩、葛西へと東京の東側を縦断していますが、明治の頃まではこの川はありませんでした。
秩父地方を源とする荒川は、関東平野を流れ下り、いまの東京都北区浮間あたりでくねくねと蛇行して、その水はすべて今の隅田川へと流れ込んでいました。
あの大河の水が狭い隅田川へと流れ込むのですから、江戸から明治にかけてたびたび洪水が繰り返され、明治43年の水害では近代化著しい東京の下町が濁流にのみ込まれてしまいます。
この水害を機に、膨大な水をまっすぐ東京湾へと逃がす大工事が行われ、昭和5年に完成したのが「荒川放水路」、つまり現在の荒川下流域です。
そして、そのときに曲がりくねっていた旧河道の溜まり水が取り残されて池になったのが浮間ヶ池、その周辺を整備して昭和43年に開園したのが浮間公園です。だから浮間ヶ池は、細長い川のような形をしているんですね。
なにやら鳥と関係ない話から入ってしまいましたが、それではまいりましょう。日付順、随時更新のうろうろ日記、スタートです。
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● 浮間公園への行き方
朝5:45、野鳥を撮り始めて以来、初めての浮間公園です。
静かな池に、こんもり緑の小島。鳥さんいるかな~。
最初に会えたのはカイツブリさん。おはよう!
くりくりっとした目に、ピンポン玉みたいな頭。木彫りの人形を水に浮かべたみたい。簡単に似顔絵が書けそうですね。
高い木のてっぺんにダイサギさん。
気持ちよさそう~。あそこからなら公園の隅々まで見えるでしょうね。
でも、あんな細い枝の先でよくバランスとれますよね。
ダイサギさんって結構でっかいけど、体重どれぐらいあるんだろう…と思ってナショジオさんの「動物大図鑑」で調べたら、1kgしかないんだって。えっ?人間の赤ちゃんの半分以下?そうは見えないですけどね。空を優雅に舞えるのは、軽くて丈夫だからこそ、ってことなんですね。
昨日はあまりゆっくりできなかったので、2日続けて今朝も浮間公園にやってまいりました。
他人の空似。
親子ではありませぬ。
親分のもとに馳せ参じた子分、に見えなくもない。
公園の主のごとく、どっしり存在感のある猫さん。
鳥さんたちに緊張が走っております(汗)
ササゴイさんの幼鳥と成鳥…なのでしょうか?
まだまだ修行不足で見分けがつきませぬ。
浮間ヶ池の真ん中に小さく見える黒いなにか。
岩かな?と思ったらバンさんでした
野鳥撮影を始めて以来、少し視力が回復した気がします
同じ獲物を同時に狙うササゴイさん兄弟
息ぴったりだけど、このままだとぶつかるよね。
獲物発見!
….残念、ただの葉っぱでした。
えーと、こちらはバンの幼鳥さん…かな?
初見のうえにちょいと遠目で、初心者にはちょいと厳しいです…。
夏の間、連日通った浮間公園。ちょっと久しぶりにやってまいりました。
ヒヨドリさんの背景も、季節がすっかり変わったのを実感させます。
アオサギさんは、やっぱり水辺が似合いますね。
頭上にコサギさん。
コサギの足の付け根って、見たの初めてかもしれない。
それにしても足、細いですね~
2020年の鳥納め、いや撮り納めは浮間公園で。
いよいよ冬本番ですね。アオサギさんもカルガモさんも寒そうです。
鳥を撮り始めて初めての冬です。
いやぁ、聞いてはいましたが、夏と冬とでは鳥の種類も密度も全然違うんですね。こんなにたくさん見られるとは。あたりまえだ、と言われるかもしれませんが、初心者の私には新鮮なのです。
コサギさんとユリカモメさん。
厳しい冷え込みで、カメラを持つ手がかじかんできますが、それより鳥たちを撮れるのが楽しくてね。やっぱり冬っていいね。
水面にびっしり、ホシハジロさんとキンクロハジロさんの大集団。
みんなシベリアとかから渡ってきたんですよね。
私たちには寒い冬ですが、彼らにとっては暖かい越冬地。
都会の公園には鴨撃ちの猟師さんなどいませんし、エサやりおじさんの姿もしばしば見られますから、安心して過ごせる理想郷なのかもしれません。春までゆっくりしていってね。
浮間公園は、JR埼京線の浮間舟渡駅から徒歩1分。
数ある野鳥スポットの中でも、交通の便の良さはトップクラスでしょう。
歩いて20分の荒川生物生態園とセットで訊ねてみてくださいませ。