東京都新宿区。
神田川がつくる谷間の斜面にある、緑豊かな公園です。
おとめ山。
ついつい「乙女山」とか連想して、可憐な謂れがあるのかと思いをめぐらせてしまいます。
でも、近くのマンションの名前は漢字で「御留山」。随分とまたお堅い印象に変わりますね。
名前の由来は江戸時代、このあたりが徳川将軍家のお狩場で、一般の人々は立ち入ることが許されていなかったために、足を踏み入れてはいけない場所=「御留山」と呼ばれるようになったとのこと。「御禁止山」と書いて「おとめ山」と読ませることもあったそうで、これはまたストレートな。可憐もなにもあったものではありませんね。
実は昔、ここから歩いて15分ほどのところに住んでいたことがございます。
1980年代の古い記憶では、鬱蒼とした谷間に日差しの入らない淀んだ池が並んでいて、なんとなく暗~い印象の公園だったのですが、何十年かぶりに訪れてみたら、清潔感のある明るい公園に様変わりしておりました。2012年から2014年まで大規模な整備拡張工事が行われたんだそうです。水辺、草地、林地がほどよく共存していて、鳥たちの声もそこらじゅうから聞こえてくる、とても素敵な公園です。
それでは例によって随時更新、日付順のうろうろ日記です。よろしければ感想などいただけると嬉しいです(^o^)/
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● おとめ山公園への行き方
鳥を撮るようになって1年半。
相変わらず週末のたびに、西へ東へと自転車で飛びまわっております。
東へ向かう際にしばしば使うのが、大江戸線の落合南長崎駅から有楽町線の江戸川橋駅までを結ぶ「新目白通り」。その前後の「目白通り」と合わせて、練馬の自宅から都心までを一直線で結んでくれるので、とっても重宝しております。
この日の帰り道。新目白通りを早稲田から下落合へと走っているとき、ふと思い出しました。
そういえば、近くに住んでいた中学~高校生の頃、何度か行った「おとめ山公園」がこのあたりにあるはず。水辺もあるから、鳥さんが来ているかもね。
そう思って、何十年かぶりに立ち寄ってみることにしました。
公園の南端にある池に、コサギさんが来ていました。
3×5メートルぐらいの小さな池で、近くには神田川など、もっと目立つ大きな水場があるのに、上空からよくここを見つけたな、って感心してしまいます。私の目ではよくわかりませんが、水の中の昆虫とか、余程おいしいものがいっぱいなんでしょうかね。
そのあと公園の中をぐるり一周しましたが、あちこちからヒヨドリやスズメ、シジュウカラたちの声が聞こえてくるものの、遠目にしか姿をとらえられませんでした。
時間もないので今日はこれでおしまい。日を改めて鳥見に来ることにしましょう。
2021年の大晦日。
再びおとめ山公園に行ってまいりました。
メジロさん。
小さな体で、右へ左へと元気いっぱいです。
この子たちの姿が多くなってくると、まだ見えない春が少しずつ近づいてきているな、と感じられる気がするんですよね。春告鳥とはウグイスのことですが、私はメジロさんの方が春告鳥にふさわしい鳥なのではないかと思うのであります。
コゲラさん。
ぎーぅ、ってあの特徴的な声を覚えて以来、耳を澄ませてコゲラさんを探すのが鳥見のひとつの楽しみになっています。2020年12月、荒川生物生態園で初めて見たときは「東京でキツツキが見られるなんて」と感動したものですが、緑があるところ、意外にどこにでもいる鳥さんなんですね。
冬の寒いさなかですが、この時期に実をつける木も多いのですね。
このあたりはヒヨドリさんの独壇場です。でも、ヒヨドリさん同士の追いかけっこに忙しくて、のんびり食べてもいられない様子。
そんなヒヨドリさんたちが飛び回る下、落ち葉の積もった斜面では、シロハラさんがマイペースで木の実を拾っています。ぎゃあぎゃあと騒ぎ回るヒヨドリさんたちのことなど、全く気にする様子もありません。
木の上の実はヒヨドリさん、下に落ちたのはシロハラさん。うまく棲み分けているようですね。
スズメさんには、青空が似合いますね。
公園を東西に分ける道路には、こんな看板が。
夏になると、カルガモさんの子育てが見られるんでしょうかね。
半年後が楽しみです。
エナガさん。
20羽ぐらいの群れで、公園の木を1本1本チェックするように、南から北へと順番に渡り歩いていきます。次はこの木だな、と先回りして待っていると、目の前の枝にとまってくれました。
それにしても、ちっちゃいですね~。
メジロさんよりも、さらにひとまわり小さい。調べてみたら体重は8グラムぐらいなんですって。ひとけたグラムって何よそれ(笑)砂糖大さじ1杯より軽いってこと?生きものの単位とは思えませんね(もういっかい笑)。
2日続けてのおとめ山公園です。
今日はあまり時間がないので通り抜けるだけ。鳥さん撮れるかな~。
シジュウカラさん。
そこらじゅうで姿を見せてくれるけれども、撮るのはひと苦労。枝から枝へとせわしなく跳ね回るので、いた!って思ってレンズを向けても、フレームに入れてピントを合わせて…ってまごまごやっているうちに、別の枝に飛び移ってしまいます。
いつも気づけば失敗写真の山。こんなふうにちゃんと枠内におさまってくれるのは100枚撮って2~3枚、ってこともよくある話です。シジュウカラをかわいく撮れる方ってすごいですよね。尊敬してしまいます。
月がきれいだったので、鳥と一緒に撮れないかと頑張ってみたのですが、そうそう都合よくツーショットが撮れるように待っていてくれないですね。なかなか苦労しましたがこれが限界です。
ヒヨドリさん、ありがとう。
またまたおとめ山公園にやってまいりました。
今日もメジロさんは元気です。
はやく春を呼んできてくださいね~。
おっと、茂みに猫さん。
なに撮ってんだよ、って感じで睨まれてしまいました。
ワカケホンセイインコさん。
この意志の強そうな顔。猫より強そうですね。
もちろんこんな濃い顔の鳥さんが元から東京にいるわけはなくて、ペットとして飼われていたのが籠脱けして増えたのですね。インド原産だそうですが、寒い冬でも元気に飛び回っています。よほど東京の風土が合っていたのでしょう。もうすっかりこのあたりの主です。
最寄駅はJR山手線の高田馬場ですが、隣の目白駅から行かれる方が、道順がわかりやすいのでおすすめです。
目白駅の改札を出たら、すぐ右の信号を右折、線路沿いの長い長い坂道を下ってください。
5~6分ほど下れば突き当たりになりますので、右折して3分ほど歩けばおとめ山公園の南入口です。