白幡沼は、開発の進んだ浦和の住宅街にぽつんと取り残された、昔このあたりが農村だった頃を偲ばせるような静かな水辺です。沼の北側半分ほどは、葦でびっしり埋め尽くされていますので専ら、南側の開けたところで鳥たちの写真を撮ることになります。水深はかなり浅いようで、鷺たちが水中に立って獲物を探す様子が見られます。
野鳥初心者におすすめなのは、仙川に架かる「せきれい橋」近辺です。まわりの木々ではムクドリやヒヨドリ、シジュウカラやコゲラなどの声が賑やかですし、川の流れに目を向ければ鷺や鴨たち、あるいは橋の名のとおりハクセキレイやキセキレイも比較的見つけやすいでしょう。ちょっと粘れば、カワセミの姿も見られるかもしれませんよ。
「埼玉県営和光樹林公園」と「東京都立大泉中央公園」合わせておよそ30ha、緑豊かな憩いの地です。もとは米軍朝霞キャンプの一部だったところが返還後に整備され、平成に入ってから開園した比較的新しい公園です。落葉樹が多いので、木々の葉が落ちた後はとても見通しがよくなります。ここで鳥を撮るなら、冬から早春に限りますね。
野鳥の名所としてしばしば紹介される伊佐沼ですが、野鳥初心者には少々ハードルが高いです。というのも、岸辺から野鳥まで距離があるので、倍率の低いコンデジやスマホで撮っても豆粒ほどにしか写らないのです。とはいえ、秋ヶ瀬田んぼなどとは集まる鳥の種類も違って面白いですので、時折、思い出しては鳥見に出かけております。
公園内、どこからでも鳥の声は聞こえますが、鳥見初心者におすすめなのは「ふたつ池」と「ソリゲレンデ東側」。あと春は「梅林」も要チェックです。でも、初めて小金井公園に行かれるなら、まずはあまり計画を立てずに迷子になってみてはいかがでしょうか。この公園の広さと緑の深さがとてもよく実感できることでしょう。
田柄梅林公園は光が丘公園に比べればずっと小さくて、普段はキジバトやスズメ、ムクドリの姿を見かけるぐらいですが、梅の季節だけは鳥たちの楽園に様変わりします。お似合いなもののたとえで「梅に鶯」などと申しますが、梅に集まるのは何といってもメジロさんですよね。この日記も、メジロさんの写真ばかりになりそうですがご容赦を。
東京には、都民の憩いの場と親しまれる庭園がいくつもあります。多くは江戸の大名や旗本、あるいは明治の元勲や実業家たちのお屋敷で、限られた区画に彼らの作庭へのこだわりがぎゅっと詰まっています。ここ肥後細川庭園もそうした庭園の1つ。池泉のまわりに美しく配置された芝生や林地からは、鳥たちの歌声が方々から聞こえてきます。
自宅から自転車で10分ちょっとなのに、この公園のこと知らなかったんですよ。野鳥を撮り始めてから、もっと遠い井の頭公園や善福寺公園に何度も通ったというのに、井草森公園は完全スルーでした。行ってみれば、池に広場に雑木林、コンパクトながら鳥さんが見られる条件が揃っていて、なかなか素敵な公園じゃないですか。